森川智之『声優 声の職人』

昨日森川さんのブログを見て、本を出されたんですって~!!!とそのままアマゾンさんでクリック、昼間に届いて、仕事の前後に読んで、今に至ります… もう最近、Amazon Primeさん、様々です(感謝)(笑)☆

声優さんの本というと、去年、関智一さんの『声優に死す 後悔しない声優の目指し方』という本を読んで、声優業界の仕組みを勉強したり、声優を目指す人たちの大半は大した動機を持っていないことを知って驚いたりしたんですけど、さて、帝王の切り口はどんな感じでしょうか!?と楽しみにページをめくりました… 電子書籍にしてよ~。ま、薄い本だから、紙の本でもいいかと思って買ったけど、紙の本読みにくい(汗)。

内容的には、現代の声優に求められているものは何か、また社長としてどんなスタンスでいるのか、ということですが、最も印象に残った部分は、

声優に必要なものは、読解力

 

それに尽きる、という話でした。それは、もちろん、きちんと漢字や句読点に気をつけて読めるかというだけでなく、演じようとしている役はどんな人となりなのかだったり、どんな時代のどんな状況で語られるセリフなのかだったり、制作者は演じ手に何を求めているのかということだったり。いやはや、日頃、読解力不足の生徒さんを目の当たりにしているワタクシにとっては、仕事をする上での気づきもいろいろとあって興味津々でした。

そもそも、ワタクシが森川さんにハマったきっかけは、洋画の吹き替えで、この人いい声やわ~、何て人だろ?と思ってクレジットを見ていると、「森川智之さん」、あ、この人も「森川さん」、また「森川さん」、という感じで、もうええわ、この人の声が好きってことやね!と自覚したからなんですけど(笑)、つまりは、同じ人の声には聞こえなかった、というのがポイントなんですよ。

ワタクシが小さい頃に見ていたアニメの声優さんって、どのアニメを見ても、あ!あの人だ!と分かる特徴のある声の持ち主で、そういう人こそが声優さんらしい人、と思い込んでいたんですよね。だから、ホントにいろんな役に化けちゃう声優さんがいる、というのが新鮮だったのです!…今ではもちろん、アニメとかではすぐ分かりますけど、ナレーションのお仕事とかだと、未だに、森川さんってこんな声だったっけ?と思うことが時々あります。

その点に関してもこの本では触れられていて、同じ役でも同じシチュエーションなんてあり得ないから、演じ分けているというより、自然とそうなる、という話で、なるほど~と。その辺は、読解力+表現力、ですね。

そのあたりは、プロのテクニックだと思いますけど、ホント森川さんのナレーションって、聞きやすい♪ さっき、こんな声だったっけ?と思うことがある、と書きましたけど、滑舌がいいので、内容が的確に伝わるというのは言うまでもなく、映像を邪魔しない!という要素にも関わってくるんじゃないでしょうか。そういう意味も込めての、聞きやすい♪ …ワタクシ、夢の国って、修学旅行で一度行ったきりなので、森川さんのお声を聴きに行きたいと思っております(笑)♪

もう一つテクニックのことでいくと、「口パク」の件が興味深かったです。セリフを何秒で読むのかは、スタッフさんがあらかじめ読んだものを参考にするのだそうですけど、長い付き合いになると声優さんの癖が分かるので、最初から調整してもらえて、演技もスムーズになるとか。

でもでも、森川さんって、洋画の吹き替えが凄く上手じゃないですか!最近は、外国語の勉強も兼ねて、洋画はめっきり字幕でしか見なくなったのですが、去年ドラマ『ヤング・ポープ』を見たとき、最初は吹替版しか放送されていなかったので、久々に森川さんの吹き替えで見たんですよね。そしたら、ジュード・ロウ様が、日本語を話してました(笑)。いや、思わずそう思ってしまうほど、口の動きと言葉がぴったりで、そのテクニックにあまりにも感動しすぎて、話が全然入ってこなくなったので、もう一回見たという(笑)。いや~、森川さん凄いな、と♪ 常に努力をされているのは、言うまでもないことですね♪

あとは、「声優の原点はオーディオドラマにあり」と書かれていたのにも、激しく同意しました。最近は遊佐さんばっかり聴いていますが(笑)、その前は森川さんのドラマCDばっかり聴いてました。そして聴くたびに、あぁ~、心地よい~、たまらん~♪ と悶絶することになるわけですが(笑)、それは、ただ長い時間お声を聞けるという物理的な理由だけではなく、状況がうまく伝わってくるかということだったり、相手の声優さんとの掛け合いがうまくいっているか、がポイントだったりするんですよね。その意味で、森川さんの作品に外れはない!帝王と呼ばれるだけの所以はここにある!と思いますね。感心しきりですよ♪ 脇役で出ていても、存在感を出しつつも、メインを邪魔しない、そのさじ加減も素晴らしい♪

…ま、そのあたりは、そっくりそのまま、今遊佐さんにハマっている理由にも当てはまるんですけど(笑)。…今期、遊佐さんいっぱい出てる!反面、最近森川さんはあんまりお出になっていないので、しょうがないところはあると思います。←言い訳ではない(笑)。「ブラッククローバー」は見てますけどね!…魔法帝すごいっ!!!

ちなみに、その遊佐さんを最初に知ったのは、「森川さんのはっぴーぼーらっきー」ですよ。そのあたりも、「裏方が表舞台に出る時代」という章で語られていますけど、声のお仕事が素晴らしいだけでなく、ご本人のキャラが面白かったら、更に魅力的じゃないですか!…ドラマCDでさえ、フリートークが楽しみの一つだったりします♪ ←ワタクシは一応関西人なので、面白いという要素はかなり重要(笑)☆ 今放送されている「はぴぼ」が我が片田舎では見れないのが残念で仕方ないのですが、声優さんたちの普段の一面が見れるのって嬉しいことですよね。

中でも、森川さんって、ホントに笑顔が素敵☆ 本の中のお写真もとても素敵です☆ それだけで、いい仕事をなさっているのが分かりますよね☆ そして、話も面白い!そして、こんな方が演じていらっしゃるんだ、ということが分かると、この声優さんが出ているなら、この番組を見てみようかな?という感じにもなります。…でももちろん、本業が一番大事!というのは、言うまでもない、と、森川さんも念を押されています… ATX入れようかな?マジ悩む。。。

という感じで、非常に楽しく読ませていただきました… ま、分量的に物足りないところはありますが、その物足りなさは、後ろについている出演作品一覧を見ながら、見聞きしていないもののお勉強の力へと変えていきたいと思います(笑)。これも出ていらっしゃるんだ、という作品が結構ある☆ あと、まだ一度しか生で拝見したことがないので、参加できるようなイベントがあったら、行ってみたいと思います♪

余談ですが、森川さん作品と紹介されていたお写真のCDが、編集者所蔵となっていたり、物凄く幅広な帯がついていたりするところに、編集者さんの愛を感じます(笑)☆

これからも、お仕事頑張ってください!

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