慶應義塾大学通信教育課程、2月のニューズレターで、2023年度は科目試験が対面形式に戻ることが発表されました。ワタクシ的には、まぁそうでしょうね、くらいな感じだったのですが、SNSの反応を見ると、初めての科目試験でドキドキされている方も多いようなので、文学部時代の経験から、科目試験について書いていきたいと思います。
Table of Contents
-対面or代替レポどっちがいい?-
ワタクシが2020年に法学部に入学してからは、すべて代替レポで科目試験を乗り切っています。まぁ、もともと毎回1科目か2科目程度なので、今のところ全部ストレート合格。しかも、代替レポ課題が来てから、参考文献を探しに行く、という感じで、事前の準備は全くしていませんでした。
でも正直、レポートと試験で出題された部分以外はよくわからないままになっているので、単位が取れても、きちんと学べた!という実感が乏しいんですよね。対面試験の時は、教科書の隅から隅まで目を通していて、しかも試験前にできるだけ覚えて試験に臨んでいたので、記憶の定着度が明らかに違う!今でも、文学部時代のことをよく覚えているのは、そのせいだと思われます。
だから、対面試験はありがたい、でも大変なのも事実(汗)。
-科目試験(対面)の注意事項-
まず受験科目の群、試験の曜日、時間帯を確認しましょう。第1回、2回試験は、A→F群の順で、3回、4回試験はF→A群の順で試験があります。代替レポだと、群かぶりだけ気をつければよかったですが、その科目の時間に会場に行けるかどうか、スケジュールも確認してからレポートを提出&試験の申込みをしましょう。
そして、受験する科目について、ニューズレターで、「持ち込み可」「持ち込み不可」「一部持ち込み可」のどれなのかを確認しましょう。基本的に電子辞書などの電子機器は持ち込み不可です。語学の場合は、紙の辞書を、法律関係の試験では、指定された六法を持ち込みましょう。アンダーラインはOKですが、付箋や書き込みはNGです。
また、「ペン書き必須」の科目もあるので、それもチェックしておきましょう。ちなみにペンは、黒と青が使えます。ワタクシは、シャーペンよりも、ペンのほうが書きやすいのでいつもペン書きをしていたのですが、間違えた場合は、修正テープを使ってもOKです。なんなら、時間がない場合には、吹き出しをつけたり、ばばーっ!と二重線で消してもOKです。それでも最高評価をもらえていました。
試験用紙は、通常A3のレポート用紙です。行だけで、マスはなく、裏面にも書けますが、ワタクシは、表の真ん中あたりぐらいか、表面が概ね埋まる程度までしか書いたことがありません。だって、用紙がかなり大きいんですもん!結構書いたつもりでも、あまり行が埋まっていないという(笑)。
試験当日は、科目試験受験受付票と、学生証をお忘れなく!…学生証の裏のシールが有効期限内のものになっているかも、忘れず確認しましょう!
会場は、科目によって座る位置が指定されています。三田の場合、教室自体が違うと思うのですが… 三田で受験したことがないのでわかりませんが、まずは掲示板を見ましょう。地方会場の場合は、科目によって座る縦の列が決まっています。入口のドアや正面のホワイトボード等に詳細が書いてあるので、確認してから座るようにしましょう。
試験時間は60分。試験開始後30分経過すると、試験監督に答案と問題用紙を提出して退出することが出来ます。
途中で試験監督が、本人確認をしに回ってくるので、そのときは顔を上げましょう。
問題用紙と解答用紙の両方に名前を書きましょう。…そういえば、ある試験で、覚えたことを忘れないうちに!と、まずは猛烈に答案を書いていたら、回ってきた試験監督に、解答用紙の名前を書く欄を「トン、トン」と指差されたんですよ。いや、名前を書く時間も惜しくて答案書いてるのに、邪魔しないでくださいよ!!!と思ったのですが、書くまで立ち去らなそうな雰囲気だったので、急いで名前を書いたことがありました(苦笑)。
地方会場では、科目試験終了後にミニ講演会が開催されていたのですが、これは当分復活しないでしょうね。試験監督と講義内容を見てから、受験会場を決めたことも何度かありました。
↑上記試験中の注意事項ですが、試験開始前に試験監督が読み上げるんですよ。何度も聞いたからか、タイピングしながら、その文言が頭の中でリピートされました(笑)。
-対面試験での悲喜こもごも-
ワタクシが文学部を卒業したのは2017年と、少し前のことなので、話半分くらいで読んでください。というか、今は科目が変わっているものを中心に書きます(笑)。
国文学… 一番苦戦したのがこれ。そもそも、土日は仕事が忙しい人間なので、1回目は仕事で受けに行けず、2回目は当日インフルエンザを発症して受けに行けず、3回目はわからないことが多すぎて不合格で、4回目はできるだけの準備をして臨んだけど不合格で、5回目はそもそも問題が万葉仮名で書いてあって読めず←さすがに爆笑した(笑)、6回目は問題用紙が裏返しで配られたときに、印刷が濃くて裏からでもうっすら見えたその時点で玉砕して(苦笑)、7回目、年度が変わって出題者も変わったのかあっさり合格したという!
近世英文学史… ナチュラルに試験に落ち続けたのがこれ。これも4,5回は受けたんじゃないですかね。落ちるたびに、増補版的な感じでノートまとめを付け加えていったので、結構な分量になりました。でも、受けていればそのうち得意な分野が出るはず!という感じで、通常レポートよりは気分が楽だったかも。
…という感じで苦労して合格したあと、別の試験のときにこの科目の問題を見たら、いつの間にか「持ち込み可」になっていて、それはずるいわ~!ってなりました。
アメリカ文学研究II… 一方合格しなかったのがこれ。テキストに4つの作品があって、1つずつ順番に出題されていったんですけど、一回り全部不合格だったので、レポートは合格してたけど諦めました。卒業直前に秘策を考えついたので、最後の試験を受けようかと思っていたのですが、雪で電車が止まったので受けに行けませんでした… 悔やまれる。
西洋史概説II… 試験問題を見た瞬間、まともに書けることが一文しかない。。。と途方に暮れたのがこの科目。マイナーなところばかりやりすぎて、高校生でも答えられるような、直球勝負に見事に敗れた結果になりました。でも持っていた知識をフル活用して、なんとか問題に関連付けて5行くらいに仕上げたら「C」で合格!
…わからなさすぎ問題で思い出しましたが、試験問題があまりにわからなすぎて、「わかりません。出直してきます」と書いたら「C」で合格してた、という話を聞いたことがあるのですが、本当なのかな!?
放送フランス語初級後期… 逆に楽勝だったのがこれ。試験前に猛烈に単語を覚えて試験に臨んだら、3分で終了(笑)。ゆ~っくり見直ししても7分しか経っていなかったので、退出できる時間まで寝てました(笑)。結果も当然最高評価。
社会心理学… 試験の後に仕事があって、どうしても試験開始後40分位で退室しないと間に合わない!という状況だったのがこの試験。しかも、仕事の繁忙期であまり勉強できておらず、単元を絞って、もしここが出たら書こう!ダメだったらまた今度!くらいな気持ちで行ったら見事に予想が的中!気持ちよく書いて、40分ギリギリで退室してきました。最高評価だったのもよかったです☆
-試験対策-
まずは、科目試験の過去問を見ること!…いや、ワタクシが文学部に入学した当初は、過去問集なんてなかったんですよ!でも、あまりに合格率が低すぎたのか、ある時から過去問集がもらえるようになりました。でも、全部の科目が載っているわけではないんですよね。
ちなみに科目試験では、その科目専用の問題がある場合には、それが配られるのですが… だから座る列が決まっている、試験問題が数行の科目に関しては、問題がまとめて書かれている用紙が配られます。それで、自分の受験科目が終わったあとなどに、他の科目の試験問題も見ておいて、次の受験に備えるというのも手です。
もしくは、過去問集に書いてなくて、試験対策をどうすればいいのかわからない場合、とりあえず一回試験会場に行って、どんな問題かを見てから次の試験に備える、というのもありかもしれません。
あと、試験会場での他の塾生さんとの情報交換で、単位が取りやすい科目を教えてもらったこともあったのですが、難易度の感じ方は人によって違うので、参考程度に聞いておいたほうがいいと思います。
…確か「社会学史I」を他の塾生さんからオススメされたので、やってみたのですが、III類だったワタクシには未知の世界で、試験対策はかなり苦労しました。…いや試験自体は、持ち込み可だったし、テキストのまんま出たので、確かに簡単でしたけどね(笑)。
今後、科目試験の過去問が売買されたりすると思いますが、いったい何のための試験なんですか!試験を乗り越えてこそ、学びが得られるわけですから、履き違えないようにしましょう。
-ワタクシのやり方-
では具体的に、どんな対策を取っていたかという話ですが、ワタクシは過去問やテキスト章末の問題を見ながら、テキストを中心に覚えていました。ここは、代替レポとは大きく違う点ですね。
準備期間としては、1科目辺り2週間を充てていました。…いや仕事的に、4回中3回は仕事の繁忙期にぶつかるのです(汗)。それで、とりあえずテキストにマーカーを引いて、ノートに手書きでまとめていました。
パソコンでやったこともあったのですが、タイピングが速い分、あれもこれもと盛り込みすぎて結局あまり覚えられなかったんですよ。手で書ける分量に絞る時点で、ある程度内容を把握することに繋がりますし、実際手で書くことで、より印象に残りやすいので、ワタクシはあえて手書きでやっていました。
…ただ、今はペーパーレスになって、全部iPadに書いてるんですよね。それで、以前英検を受けに行った時、あまりに字を書けなさすぎて、いらないストレスに苦しめられたという経験があるので、紙に字を書く練習もしておこうと思います。…ペンの握りやすさ、紙の滑りやすさとかの感覚が違いますからね。
そして当日、試験会場に向かう電車の中で覚える(笑)!さっきも書きましたが、ほぼ毎回仕事の繁忙期と重なるので、覚えている暇がない(汗)。でも手で書くことである程度は頭に入っているので、電車で赤いラインを引きながら確認する感じでした。
そのため、居住地で試験があってもそこは選ばず(笑)、会場まで2時間位で行ける場所を選んでいました。…ワタクシ的には2時間位が、いい緊張感で臨めるタイミングでした。一番多く受けに行ったのは、大阪のシティキャンパスかな?グランフロント内にあるので、大阪駅から直通で行ける!…でも、今回大阪会場は違うんですね。あそこだとちょっと狭いのかな?
-まとめ-
という感じで、科目試験(対面)について語ってきましたが、イメージが湧いてきましたか?かくいうワタクシも、法学部になってからは対面試験を受けたことがないので、心して準備をしなければ。
でも、今まで書いたのは過去のデータです。2023年度からは変わることも出てくることが予想されますので、塾生ガイド、ニューズレターで、しっかり確認しましょう!