100分de名著 ラッセル『幸福論』テキスト

「プロジェクトランウェイ」見てたら、ゲストの吹き替えが島﨑信長さんだった~♪

さて、毎月見ている100分de名著ですが、正直なところ、一週目が凄く面白くて、おぉ!今月は楽しみ~!とか思いつつも、だんだん尻すぼみ的な感じになることが時々あるのですよね(汗)。でも今月は、今のところバッチリテンションをキープしてますよっ!ってことで、テキストを買ってみました。

世の中にはいくつかの『幸福論』が出ているそうですが、その中でも三大幸福論と呼ばれているのが、 ヒルティ著、アラン著、そしてこのラッセル著の『幸福論』だそうです。…アランの『幸福論』は、以前この番組で取り上げられていましたね。これまた、最初は結構いいかな?と思ったんですけど、すっかり忘れちゃいました(汗)。

さて、ラッセルは、イギリスの伯爵家生まれで、哲学者だけでなく、数学者、論理学者、政治活動家などの肩書きを持ち、ノーベル文学賞を受賞しているそうです。ラッセルの『幸福論』は、二部構成となっていて、第一部では不幸の原因とその解決策を、第二部では幸福になるための方法を紹介しています。他の『幸福論』と比べると、実践的なところが特徴だそうです…実際、番組で紹介されていた箇所も、それめっちゃ分かるわぁ~!と頷くことしきりで、興味を持ちました☆

例えば、ラッセルは、不幸の具体的な原因を8つ挙げています。

  1. バイロン風の不幸(悲観主義)
  2. 競争
  3. 退屈と興奮
  4. 疲れ
  5. ねたみ
  6. 罪の意識
  7. 被害妄想
  8. 世評に対するおびえ

…詳細は、テキスト、もしくは、原典にあたってくださいね☆

ラッセルは、それぞれについて、誰もが体験したことのあるような分かりやすい例で紹介したあと、実践できる具体的なアドバイスをしてくれます。そのうち、8の「世評に対するおびえ」に関しては、「世評に本当に無関心であることは、一つの力であり、同時に幸福の源泉でもある」とし、一般大衆が寛容になることを求めています。…これはSNS隆盛の現代社会にも十二分に当てはまりますよね☆ 人間、誰にでも間違いはあるのだから、大目に見るなり、スルーすれば、炎上なんてこと自体起きなくなるわけですよね☆

また、他人のあら探しをしたり、妬んだりするのも、見てて気持ちがいいものではありません。…なんで、他人の喜びを一緒に喜んであげられないのかな~? 例えば、芸能人が結婚するとファンが減る、という意味が全然分からないんですけど!? 応援してる人が幸せになってくれるのは、嬉しいことじゃないの!?

…ということでワタクシも、ここのブログでは、アクセス数云々や、炎上などは気にしないで、自由に書いていこうと思いますよ(笑)。

他にも、気に入った箇所を紹介すると、

「熱中すると幸福になれる」… まさに、最近ワタクシが卒論という鬱から抜け出せたのはこれのおかげ。仏検がヤバ過ぎて、ふさぎ込んでいる場合じゃなかったという(笑)。というか、ワタクシの場合、大概、時間があるときには無駄に考えこんで、深みにはまるんですよね(汗)。ちょっと忙しいくらいがちょうどいいのです☆

「幅広い興味を持て」… 一つのことがダメでも、それですべてが終わったわけじゃないですよね。世の中には楽しいことがたくさんあるんですから、楽しまなきゃもったない!… 実際、無趣味な人とか、世界が狭い人って、寛容さに欠けますよね(汗)。些細なことで腹を立てたり、横柄な態度を取ったり、人間そのものも、ちっちゃいなぁ~と思っちゃいます。

このように、ラッセルはあくまでも理性的に、幸福と向き合います。それもまたいいですね☆ ワタクシも、大学であれこれと知識を身につけたら、世の中のことが結構分かるようになって、精神的に落ち着きましたもん☆ …ヒルティの『幸福論』は信仰心が元になっているそうですが、ラッセルは罪の意識は不幸の原因だと、はっきり書いてますよね~。そのあたりも興味深いです☆

そしてまた、幸福というものは、棚からぼた餅的に降ってくるものではないこと、自分の外にあるものだ、と書いているところもいいです☆ ワタクシもいつもそうですけど、自分の内部を掘り下げても、何も解決しないんですよね。ふさぎ込んでいること自体、すでに行き詰まってるってことなんですから、答えは外に求めるべきですよね!分かるわぁ☆

という感じで、凄く興味を持ったので、原典も読んでみようかな~?でもその前に、Kindle Unlimitedで、ラッセルや幸福についてあれこれヒットしたので、それを読んでからにしようと思いますが。

…これまたラッセルが書いているように、バランスが大事だって、最近特に思います。今年の春までが凄くヘヴィーだったので、しばらくお気楽に過ごそう!というのもあって、今結構いろいろとアニメを見てて…好きな声優さんがたくさんいるので、聴いてる分には幸せなんですけど、アニメの内容に関しては、興味が湧かないものもたくさんあって、、、取捨選択が必要だと思うようになりました。時間は限られているんですからねっ!もっとためになるものを選ぶべきですよね☆

ま、『幸福論』を取り上げておきながら、ワタクシ自身はすでに幸福なので、これ以上は必要としていないわけですけど(笑)、純粋に思想には興味があるので、またいろいろ読書をしようと思います~♪

映画『マクベス』(2015)

相変わらず、やらなきゃいけないこと満載で、ワタワタしております。。。

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以前「英米戯曲研究」のスクーリングで『マクベス』について学んだとき、シェイクスピアの作品は日々舞台化or映像化されるので、ライフワークとして今後も研究を続けるようにと言われたことをきっかけに、それ以来、シェイクスピア作品が放送されるときには、とりあえず見るようにしています。

まずは、『マクベス』という戯曲についての紹介を…以降、髙宮先生の受け売りです(笑)☆ シェイクスピアの四大悲劇のうちの一つで、2時間くらいで上演できるとても短い戯曲であることが特徴です。ストーリーを物凄く簡単に説明すると、スコットランドの将軍マクベスが、3人の魔女から「いずれは王になる」と予言され、王ダンカンを殺し自らが王になる。しかし暴政を行ったため、最終的には殺される、と。

そもそも、シェイクスピアの「悲劇」というのは、単に悲しいお話なのではなく、主人公の意志が弱いために誤った人生を歩んでしまい悲しい結末を招くという意味です。マクベスに関しては、もともと有能な将軍だったので、そのうち王になれたかもしれないのに、予言を聞いて欲に目が眩み、殺人を犯してまで自らが王位に就いたばかりに、結局は自らが命を落としてしまうという点において「悲劇」ということになっています。

ちなみに『マクベス』の上演作品として、世界的に評価が高いものが3つあると教わりました。1つめは、ロマン・ポランスキー監督の映画『マクベス』、2つめは、黒澤明監督の映画『蜘蛛巣城』(翻案作品)、そしてもう1つは、蜷川幸雄さん演出の『NINAGAWAマクベス』だそうです。…初めの2作はスクーリング後見ましたが、蜷川さんの作品に関しては、講義中に一部を見せていただいたのみです。

ということで、この映画に関してですが、まああまりにも有名な作品だから、ということもあるのか、説明がほとんどなされないので、ストーリーを知らないとついて行けないかも知れません。かく言うワタクシも、ストーリーは知っていたものの、ちょっと気を抜いていたらこの人誰だっけ?ということになり…みんな小汚い格好をしてる上、そもそもワタクシはなかなか人の顔を覚えられない(汗)。それでなくても、マクベスとか、マクダフとか、マルカムとか、「マ」から始まる人が多くて覚えづらいよね(汗)。

印象に残ったシーンとしては、マクベスの家。普通はお城なのですが、テントだったこと!これは、制作費の都合なのか(笑)!?でも、戦場だったということを考慮すると、それもありなのかな?

次に、マクベスがとにかく悪人であるということ。実は、ダンカン王を殺すようにそそのかしたのはマクベス夫人なので、ワタクシ的には、マクベス夫人がとにかく悪い人、という印象を持っていたのですが、殺すように言われたあとは、マクベス自らが非道な行為を重ねていくように描かれていたので、同情の余地なし!という感じでした。しかしそれ故に、手を洗っても洗っても血を落とせない、とマクベス夫人が病んでいく、原作で印象的なシーンがさらっと流されてしまうので、ちょっと残念でした。

残念ついでに言うと、「森が動く」という印象的なシーンが、これまたさらっと流されてしまいましたね。…燃えてる煙が風に流されているところが、森が動いているように見える、と捉えたらいいのかな?

そして、冒頭でマクベス夫妻の子どもの葬儀が行われ、また夫人が発狂していく過程で、幼くして亡くなった子どもが出てくるところに関しては、『蜘蛛巣城』で子どもを流産したことがきっかけで一層精神を病んでいく、という見事な演出が加えられたことを取り入れたのかな?と。

三人の魔女に関しては、三人だけでなく、他にも誰かを連れていたのが印象的でした。確かポランスキー作品では、年齢の違う三人を配役して、過去、現在、未来っぽい感じを演出していたと思いますが、この作品では、子どもを連れてきたり、赤ちゃんを抱いていたり、バンクォーの息子と一緒にいたり。あれはどういう意味なんでしょう?

ということで、なかなか興味深い作品でしたが、シェイクスピアは奥が深すぎて、ムズカシイ。…シェイクスピア作品は結構いろいろと見たので、卒業前に、難関科目と評判の「シェイクスピア研究」に取り組もうと思っていたのですが、時間が足りなくて叶いませんでした。。。でもシェイクスピア作品とお付き合いするのは楽しいので、今後も機会があれば見てみたいと思います☆ 

余談ですが、先日慶應義塾から「三田評論」が大学から送られてきたのですが、髙宮先生が一筆書かれていたので、懐かしさでいっぱいになりました☆ そんな折、この映画を見たので、感慨もひとしお☆ ワタクシが大きく影響を受けた先生、ベスト3の一人は髙宮先生です。二度もスクーリングを受講しましたしね…二度目のときは試験前日から熱が出て、凄く大変だったこともいい思い出です(苦笑)。未だに、先生から教えていただいたことを、あれこれと仕事の際に語らせていただいておりますよ。ありがとうございます☆