第91回のアカデミー賞にノミネートされた作品だということと、文学部出身としては、作家に興味がある、ということで見てみました。…なかなか強烈な映画。
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『ある女流作家の罪と罰 (原題:Can You Ever Forgive Me?)』(2018) 出演:メリッサ・マーカーシー、リチャード・E・グラント
―あらすじ―
かつてはベストセラー作家だったリー・イスラエルは、校閲の仕事をクビになり、家賃の支払いにも困る毎日。ある日、キャサリーン・ヘップバーンの手紙を売りに行った彼女は、手紙が高く売れることを知り、有名人の手紙を偽造して売りに行くようになる。しかし、それがバレて…。
ちなみにこれは、事実に基づくストーリーです。
最初は確かにかわいそうで、同情します… いい年して、独り身で、失業して、猫だけが支え。そして、手紙の偽造を始めてから生き生きしてくるのは面白いです。有名人がこんな手紙を書いていたら面白いだろうな~という、いわゆる二次創作にハマってる人っていますからね☆
でも、やっぱりそれは犯罪であって、かつ、やり方がどんどんエスカレートしていくので、次第に見ているのが辛くなっていきました。。。そして、裁判所へ行く羽目になるのですが、そこはやはり元作家!言葉を紡ぐ仕事をしている人は、さぞかし素晴らしいことを言うのだろう!と期待が高まって… その先はご自身の目でお確かめください☆
―作家にはありがちなこと―
ワタクシも、過去に作家の人生についてはあれこれ勉強しましたが、作家って… というか、芸術家には多いことだと思いますが、生活に困っている人が多いですね。
それは、ベストセラーを生み出したとしても同じです。例えば、『星の王子さま』で有名なサン=テグジュペリも、収入を得たらその分すべてを使ってしまったようです… そして奥さんと派手に喧嘩。他にも、生計を立てるために、とにかくたくさん書いた、アメリカ初の職業作家エドガー・アラン・ポーとかも… 最後は路端で倒れていたらしい。
あと、ベストセラーを出したものの、それ以降書けなくなる、というのもよくある話です。例えば、川端康成さんも、ノーベル賞を受賞したあとは、作品が書けなくなってしまったようですしね。
でもだからといって、悪事に手を染めるのは、ダメ!ゼッタイ(汗)。
―でも痛快らしい―
最終的に彼女は、手紙を偽造していたことを自伝にして出版するのですが、それが物凄く面白いらしい(笑)。エンディングでその後どうなったか、というのが字幕で流れるのですが、New York Timesも絶賛しているとのこと(笑)。
残念ながら、日本語訳は出ていないようですが、このリー・イスラエルさん、映画の中でもかなり個性が強いおばさんで(笑)、言葉巧みなシャレが効いています… 口が悪いとも言う(汗)。う~ん、そのへんを英語でも読んでも分かるかなぁ~?機会があったら、チャレンジしてみたいと思います☆ …でもKindle版について苦情を言ってる人がいるから、まだ買わないほうがいいかも(汗)。
―評価―
☆☆☆彡3つ半。
悪いことしているんだけど、ここぞとばかりに文才を発揮する!っていうのは面白いですね(笑)。…ワタクシも、昔はよく小説を書いたりとか、その後はブログを毎日更新したりとか、学生時代はせっせとレポートや論文を書いたりとかしてましたけど、最近はちっとも書いてませんね(汗)。どうもワタクシ、文字を書いていると、普段は考えたりもしないようなことを書いているらしいので←あとから読み返すとビックリしますよね(笑)、そういう営みも必要なのではないかと(笑)。
ということで、なかなか興味深い映画でした~♪