県立図書館に大学のレポートの参考文献を借りに行ったら、紫式部にちなんだ展示があったので、帰り道に越前市の紫式部ゆかりの地を巡ってきました。
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福井県立図書館
令和5年12月22日から令和6年2月21日まで「松平文庫にのこる紫式部の足跡」の展示が行われていました。
紫式部は、若い頃に越前国の国司を務めた父・藤原為時とともに下向し、武生(今の越前市)に住んでいたことがあるのです。2024年の大河ドラマ『光る君へ』にちなんだ展示ですね。
紫式部、武生の地、源氏物語について、古文書とともに紹介されていました。
興味深かった点としては、京都から敦賀まで来たあと、海路をとったのか、陸路(木ノ芽峠)をとったのかは定かではないということ。また、越前への下向が、光源氏の須磨下向のヒントになったかもしれないということです。いろいろと想像力をふくらませるのは、楽しいことですね☆
それとともに、そうだ、帰りに武生に寄って帰ろう、と思ったわけです(笑)。
紫ゆかりの館
そういえば、紫式部公園ってあったよなぁ~と思って、カーナビの目的地にセット。そしたら、公園の横に、あれ?こんなの昔あった!?という建物が建っていました。
2021年にオープンしたという「紫ゆかりの館」には、文字通り、紫式部や、武生への下向に関する展示があります。
垣間見ですね。…「落雪注意」が雪国っぽい(笑)。
平安時代好きのワタクシとしては、テンション急上昇!
越前和紙で出来ているそうです。どんなお顔をしているのか見てみたいところでしたが、どうしても見えませんでした(笑)。
越前国は当時の大国だったわけですが、和紙が手に入るということは、物書きさんにはありがたいことですよね☆ 紫式部さん、いい地にいらっしゃいましたね。
という感じで、為時一行の下向風景や、アンケートに答えると、『源氏物語』に登場するどの女性キャラのタイプかを判定してくれるコーナー、小倉百人一首のコーナーがありました。
…久々に百人一首の絵札を見ると、あ!この人知ってる!って人が多かったことに驚きました。小学生の頃、学校で百人一首をわりと覚えたんですけど、その後は忘れる一方(汗)。でも、大学で国文学の講義を受講したり、古文を教えたりしているうちに、いつの間にか、この人知ってるわ!という人だらけになっていました。…当初はただの坊主か、天皇か、お姫様か、くらいしか興味がなかったはずなんですけど(笑)。
グッズのコーナーでは、やけに美しいキャラデザインの商品が販売されていましたよ☆
ということで、次はいざ公園へ。
紫式部公園
この公園は、寝殿造り風の庭園になっています。紫式部の像があるというのはなんとなく知っていましたが、武生(越前市)って、いつも8号線(バイパス)で通り過ぎるばかりなので、行ったのは今回が初めてでした。
いいですね~。回遊式の庭園。とはいえ、この先は工事中だったので、引き返して、真ん中の橋を渡ることにしました。
あそこに立っていらっしゃる!金ピカですね☆
台座の左右には、藤原道長に賀の歌を所望されて、紫式部がとっさに歌を詠む場面、武生に向かう国司一行の様子が描かれています。
目線のその先は!?
日野山だそうです。紫式部は、雪の多い越前の冬に驚き、日野山や白山を歌に詠んだのだとか。
天海祐希さんが光源氏を演じていらっしゃる映画ですね。紫式部役の吉永小百合さんが記念植樹をされたそうです。
像の背後には、紫式部の歌碑がいくつかありました。こちらは、円地文子が揮毫されたもの。
こちらは、谷崎潤一郎さん。『源氏物語』は、橋本治さんと、与謝野晶子さんの現代語訳で読みました。円地さんや谷崎さんのも読んでみたいな。
ちなみに後ろからはこんな感じ。像をぐるっとひと回りできます。
他に、寝殿造庭園のコーナーなどもあるのですが、何せ冬なので、公園としては殺風景でした。ただ、天気がよすぎて、この頃にはもう頭がクラクラしてしまい限界(汗)。
駐車場に戻ってきたら、
あっ、電飾がついてる☆ 単純にワタクシは、何故か紫の推しが多いので、いい感じ。しかも蝶も飛んでるし☆
大河ドラマへの期待
ちなみに令和6年2月23日、武生中央公園に「光る君へ 越前大河ドラマ館」がオープンします。近々行ってみたいですね。
もともと『源氏物語』好きのワタクシとしては、京都御所の紫宸殿の一般公開、石山寺、宇治の源氏物語ミュージアム、平等院などで、作品への思いを馳せた経験の持ち主です。でも、このブログにはまだ書いていないネタばかりなので、今年改めてまた聖地巡礼的な感じで訪れてみたいと思います。