さんぽ:金沢城公園

先日投稿した、兼六園のさんぽの続編です。金沢城公園編、では行ってみましょう!

金沢城公園

金沢城公園は、江戸時代の前田のお殿様の居城・金沢城の城跡を整備したものです。金沢城は、明治時代には陸軍省の管轄となったり、1950年~1995年までは金沢大学のキャンパスとして使われたりしていましたが、大学が郊外へ移転したので、その跡地を整備している最中です。

兼六園のガイドが終了した後、戻ったら金沢城公園のガイド希望者がいらしたので、二人で連れて行ってもらいました。

菱櫓(ひしやぐら)

五十間長屋の方に近づいていきましょう。

菱櫓

石垣を見てください。

様々な手が施された石垣

違う色の石が積まれていたり、端は登りにくくするために、表面を平らにしていたり、いろいろと工夫されています。

橋爪門

橋爪門

いよいよ城の真髄へ足を踏み入れる!という感じです。

橋爪門裏側

裏側には、鉄砲や矢を放つ挾間(さま)や、工事現場の足場のような木が組まれています。有事には横に板を渡し、兵が上から敵を待ち構える!ためのものだそうです。

橋爪門続櫓

もちろん、上から敵を狙う準備も万全です!

橋爪門続櫓

ちなみにこの菱形の敷石は、格式の高い敷き方で、限られた場所だけに許されるものだそうです。

五十間長屋

五十間長屋内側

外側と、内側とでは、窓の位置がずれています。外側から鉄砲玉が打ち込まれた場合に、内側まで届きにくくするためです。

中は別料金ですが、見学可能です。

階段

ほらほら、昔のお城によくある、階段という名の梯子(笑)。上るの大変でしょうね。

隙間

敵が侵入したときには、この隙間から石などを落とします。

内部

内部は金沢城の作りや歴史などの展示物があります。が、板張りなので、監視の係員さんが非常に寒そうでした。

二の丸御殿

発掘現場

二の丸御殿の復元工事を行うための、発掘作業が行われています。

天守閣が消失した後、藩主の住まいや政務の場として金沢城の中枢を占めていた場所で、すごい数の部屋があった場所だそう!北陸新幹線金沢開業で、多大な経済効果の利益を得た金沢市は、お城を次々と復元していく予定なのだそうです。

…加賀百万石、前田のお殿様が凄いことは知っていましたが、金沢市もまた凄いんですね(笑)。

玉泉院

玉泉院丸庭園は、二代藩主・利長の性質の名前を取って作られたものだそうです。12月の初めでしたが、まだ紅葉が残っていました。

玉泉院丸庭園

…太陽が眩しくてすみません(汗)。階段を降りていきます。

階段

いい感じ☆

積まれた石

後でしたから見るとよくわかりますが、この部分を山に見立てています。

滝!?

水を流して滝に見立てていたのかもしれません。

庭園

いいですね。一回りお散歩できるようになっています。

こういう橋、めっちゃ渡ってみたい(笑)。

玉泉庵

休憩所から。格子がいい感じ。

下から見た図

上にあった石垣が、山っぽく見えるのわかります?人工的に自然を再現している、というのは、枯山水的な感じがしますね。

極楽橋

本丸方面に行くにあたり、橋を渡ります。

極楽橋からの眺め

人が多かったので、肝心の橋の写真がなくてすみません(汗)。こちらは、玉泉院丸庭園方面ですね。

極楽橋からの眺め2

こちらは、五十間長屋方面です。高所恐怖症の方はお気をつけください。

高さが違う階段

三十間長屋方面への階段なのですが、敵が上りにくいように、1段ずつの高さが違います。…左側には、現代人が上りやすいように、高い段のところには、補助段が入っています(笑)。

ちなみに、三十間長屋は保存修理工事中です。

本丸跡

弾薬庫跡?

江戸時代に消失した本丸跡ですが、明治時代には陸軍の弾薬庫があったようです。なんとも、いろんな時代の面影が残っていますね。

本丸跡からの眺め

普通に山登りですよ(笑)。ということで、五十間長屋、橋爪門あたりが美しく見えます。

ちなみに、金沢城は鉛瓦のため、時が経つほどに白っぽく見えていくのだそうです。鉛が使われているのは、薄くて軽いこと、雪が積もっても滑りやすいこと、有事のときには、弾丸として使えること(?)など、様々な理由があるそうです。

また壁は海鼠(なまこ)壁と言って、壁面に平瓦を貼り、目地に漆喰を盛り上げてなまこのように仕上げる手法だそうです。

本丸跡からの眺め2

二の丸御殿跡方面。工事用の壁で覆われているので、下からではよく見えなかったのですが、上からだと見えますね。

辰巳櫓(たつみやぐら)跡

辰巳櫓跡

ホントに、ただの山登りですよ(笑)。

辰巳櫓跡からの眺め

左手は兼六園、右手に金沢21世紀美術館が見えます。都会の真ん中に、こんなにも大きなアップダウンがあるっていうのは凄いですね。

石垣の積み方

ここで、様々な石垣の積み方について学習しました。

自然石積み

これは、天然の石をそのまま積み上げています。

粗加工石積み

ノミなどを使って、大きな石の角を加工しています。

切石積み

完全に加工した石を、隙間なく積み上げています。

で、どれがよいのかというのは、実はちょっと難しい。というのは、

横から見た図

奥から順に、紹介した石積みなのですが、石の厚みを見てください。2番めのは石に奥行きがありますよね。こういうのは崩れにくいのだそうです。

2024年の能登沖地震で、金沢城公園の石垣も一部崩れたという報道がありましたが、おそらく一番手前の切石積みあたりではないのでしょうか?美しいですし、登りにくそうではあるのですが、弱点もあるんですね。

鼠多門(ねずみたもん)

鼠多門

単純に、ねずみ色だから、という安易な由来(笑)。

鼠多門橋

玉泉院丸と、尾山神社を結ぶ橋です。2020年に再建されたそうです。

尾山神社(おやまじんじゃ)

ということで、そのまま、前田利家公とおまつの方をお祀りしてある神社に行きました。

前田利家公像

背中に背負ってるの何!?と思って案内板を見てみると、母衣(ほろ)と言って、流れ矢を防ぐために、鎧の背にかけた布だそうです。

前田利家は、織田軍の母衣衆として、戦場の連絡役を務めていたのだそうです。ただ、敵に目に付きやすいというデメリットもあり、危険だったみたいです。

お松の方之像

…『利家とまつ』は見ていなかったんですよねぇ。NHKオンデマンドでは、いつでも見れますけど☆ 今度見てみようかな?

尾山神社

日光東照宮とかもそうですけど、偉人が亡くなると神様になるんですね。。。

尾山神社神門

和漢洋3つが混在する珍しい門です。なんと形容したらよいのか(笑)。

そしてすぐそこは香林坊!という繁華街の真ん中なのに、自然がいっぱいの山を味わうことができた金沢城公園なのでした。

 

まとめ

残念ながら、ガイドさんが、すべての場所を網羅してくれたわけではありません。ざっと回ってから、行ってくれなかった場所は後で写真を撮りに戻ったりして、編集したものが今回のレポです。

もう一人の参加者が結構お城に詳しくて、あれやこれやと質問してくださったおかげで、いろいろと掘り下げたお話を聞くことができました。

それにしても、加賀百万石、そして金沢市は、お金ありますね(笑)。ただただ、凄い!を連発した、金沢城公園さんぽだったのでした。おしまい。

金沢駅鼓門

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