週末の疲れが出て、月~水あたりまではぐったり、というのが最近のパターンです(汗)。帰ってくるなり寝てた…。
はさておき、次は参考文献の見つけ方について書きます!と以前書いておきながら、何ヶ月が過ぎたのか(汗)。でも忘れてはいませんよ!レポートの善し悪しは、参考文献で決まりますからね☆ ということで、ワタクシの慶應義塾大学通信教育部での大学生活を元に、参考文献の見つけ方をあれこれを紹介します。
―資料の入手方法―
ちなみにワタクシは図書館司書の資格を持っていまして… 近畿大学の通信で取ったんですけど、そのときに、図書館活用術をあれこれと身につけました。大学から遠いところに住んでいても、近所の公共図書館の蔵書が一見ショボくても、図書館はさまざまなサービスを提供してくれますから、それらを活用すれば特に問題ありません。
ここからは、ワタクシが住んでいる福井県を例に紹介します。…お住まいの都道府県により、若干違いはあると思いますので、そのあたりはご自分でお調べください。
福井県には、福井市に県立図書館、小浜市に県立図書館の分館があり、各自治体にそれぞれ市立or町立図書館があるという構成です。ワタクシの住まいは、ちょうど両県立図書館の中間にあって、それぞれ車で1時間半くらいかかります(汗)。でも、週に一度、県立図書館と地元の図書館の間に連絡便が出ているので、県立図書館のサイトで本を予約して、地元の図書館で受け取ることができますし、県立図書館で直接借りた本を、地元の図書館に返すこともできます。貸出冊数は10冊で、期間は2週間ですが、県立図書館で直接借りた本は一度ネットで期間延長することができるので、最大4週間借りられます。しかも、地元の図書館の貸出冊数とは別にカウントされるので、図書館からは最大20冊借りられることになります。
ちなみに、福井県立図書館の蔵書は素晴らしいです!レポートを書く際のおすすめ参考文献はほぼ見つかりました!しかもそういう専門書は普通の人はまず手にしないので(笑)、凄く綺麗な状態で見つかりました!…唯一、卒論執筆時に、指導教官からオススメされた本がなくて、購入したくらいです。急いでいたこともあって。
もし、県立図書館にない場合は、地元の図書館に相談して他府県から取り寄せることもできるのですが、その場合は日数と手数料がかかります… 昔は無料だったんですけど、途中から有料になっちゃいました。
それとは別に、ワタクシは母校である同志社女子大学も活用していました。卒業生も貸し出ししてくれるんですよ!普段は貸出期間が2週間ですが、長期休暇のときには、休暇の終わりまで(最大数ヶ月単位!)で借りられるので、それだったら何かのついでに返しに行くこともできますよね☆ しかも、いわゆる英文学、国文学の学部があるので、文学系のレポートの参考文献を探していたときは心強かったです…交通アクセスもいいし便利☆ 何気に、在学中よりも、卒業してからのほうがよく図書館に行きました(笑)。在学中はキャンパスが違ったこともあって。
他にも、ワタクシはライヴであちこちに行くことがあったので、名古屋に行ったら愛知県立図書館、大阪に行ったら大阪府立図書館も利用していました。そこではさすがに借りられないので、複写ですね。
著作権法によると、複写ができるのは全体の半分まで。もちろん、研究目的に限ります。利用方法はどこも同じで、複写サービスコーナーに置いてある用紙に必要箇所を記入し、1枚10円で複写するという形です。もちろん、県立、慶應、同女の図書館でも、随分と複写させていただきましたよ。
という感じで資料探しには特に困っていなかったので、逆に、スクーリング等で大学図書館を利用しようとしたとき、書棚のタイトルにはほぼ見覚えがあったり、結構ボロボロだったり(汗)、探していた本が貸し出し中だったり… おそらく、みんなが思うところは同じなんでしょうね(苦笑)、ということで、意外に不便だと感じたことが多々ありました。よって、卒論登録をしていつも大学図書館で本を借りられるようになってからも、一度も利用せずに終わってしまいましたね… 郵送で返せたら利用したかもしれませんが。
ちなみに、どうしても探している本が見つからないときには、国立国会図書館を利用するという最終手段があります。日本で出版された本はすべて、国立国会図書館に納本することになっているので、東京および関西館(京都府相楽郡精華町)には必ず収蔵されているはずです。しかしあくまでも保存することが目的なので、直接訪れたとしても、複写はできますが、借りることはできません。
また、地元の図書館に相談して、近隣の図書館に収蔵されていなかった場合に、国立国会図書館から取り寄せることもできるのですが、それも館内閲覧のみで、しかも複写するとなると別に手続きが必要となるので、なかなか煩わしいです… かなり時間に余裕がないと。必要箇所が分かっているなら、国立国会図書館のサイトで申し込みをすると、複写して郵送してくれるというサービスもありますが、大学のレポートレベルなら、そこまでする必要はないのではないでしょうか?
他には、電子書籍を利用するという方法もあります。ワタクシは完全夜型人間ですし(笑)、基本的にお勉強は夜しかしないので、本が必要… でも真夜中で図書館が開いてない!というときには、Kindle Unlimitedであれこれ見てみたり、ときにはサクッと購入したりしていました。
でも、参考文献として書くには、紙の本としてのページが必要ですよね。電子書籍にも2種類あって、紙の本をそのまま電子版にしたもの… この場合はページがそのまま有効、なのと、はじめから電子書籍版として出ているもの… この場合は、文字の大きさ、余白や行間の空け具合によって、ページ数が異なってくる、があるので、後者の場合は、とりあえず電子書籍版でハイライト(いわゆるマーカーを引く行為)をしておいて、図書館で紙の本を借りて該当箇所を探す、という形を取っていました。
あと、洋書が必要な場合!これも図書館にあればいいのですが、卒論(フランス文学)で原典が必要になったときには、さすがに手元に置いておきたいというのもあって、イギリスのamazonでポチッとしました… マイナーな本だったので、日本のamazonにはなかったんですよね。それに、フランスのamazonでポチッとするほどのフランス語運用能力と勇気が、ワタクシにはなかったので(笑)。
でも、すでにドイツのamazonにアカウントを持っていたからか、メールアドレスを入れたら普通にログインできた気がします☆ さすがEU、そういうところでも相互協力してるのね、とそのときは思ったのですが、今後はどうなるんでしょう?ちなみに、到着までの日数は、送料をどのくらい負担するかによりますね。ワタクシは普通、一週間くらいで届くように注文しています。
と言いながら、ネットであれこれ検索するうちに、テキスト自体はネット上で公開されているのを見つけたので、実際には、ページの参照のために購入したという感じですけど。いや、でも、時々誤植があったりしたので、卒論提出前には、原書と照らし合わせてスペルミスがないか、何度も確認しましたよ。
ー資料を探そう―
図書館で資料を探す場合、まずはネットで蔵書検索しましょう。実際に訪れてブラウジングするよりも時間が省けますし、専門書は開架ではなく、書庫等の閉架に収められていることも多いので、いずれにせよ検索は不可欠です。書名や著者が分かっているなら、それで検索するのは言うまでもないことですが、関連ワードでも検索してみてください。例えば、スタンダールについての資料を探しているなら、「フランス文学」「19世紀」「ロマン主義」、などのワードも有効でしょう。書名に「スタンダール」の名前が入っていなくても、フランス文学史の中の一部で、スタンダールが扱われているケースも多々あります。
ですが、結構厄介なのが、表記の問題です。ワタクシの場合、アメリカの作家Edgar Allan Poeについての、資料を探すときにかなり苦労しました。問題は、”Poe” …日本語の表記では、「ポー」「ポオ」「ポウ」の3通りがあって、もちろん検索ワードというのは、完全にヒットしないと結果として表示されないので、上の3通りプラス、「エドガー (半角スペース) アラン」も試してみました。外国絡みの検索をするときには工夫してみてください。
また、あまりに古すぎる本も、参考文献には適していません。図書館は古い資料も大事に保管していますが、次々と新たな研究がなされるので、できるだけ最近もののほうが好まれます。いわゆるその道の権威の古典的作品でない限りは、2000年以降のものを利用しました。
それと同時に、実際に図書館でブラウジングすると、思いもよらず、興味深いタイトルが見つかったりすることもあるので、時間があるときには実際にいろいろな図書館を訪れてみることをオススメします☆ また、レファレンスカウンターで、司書に相談してみるのも手かもしれません… が、地方の図書館には司書がいない場合もよくありますので、お気をつけください(汗)。…書庫の本を出してもらおうとお願いしたのに、なかなか出てこない… 「見つかりません」と言われたことすら何度かあったりして(汗)。
ー資料を活用しよう―
いずれにせよ、資料が見つかったら複写をオススメします。レポートの参考文献として利用する場合、引用や出典は正確に書かなければなりませんし、仮にもお借りしてる本ですから、あまり汚さないように… 本を押さえながらパソコンを打つわけにもいきませんしね。
とりあえず、片っ端からざざっとページをめくって、関係がありそうなワードがあるページと、奥付(書誌情報が書いてあるページ)にしおりを挟み、複写しました。必要箇所が少ないならそのまま現地で、多い場合には借りて、自宅でコピーする、という感じでした。
最近よく言われていることですけど、図書館の本には付箋は貼らないように!…糊の部分が、本に悪影響を及ぼします。すぐさま複写するならさほど問題はないそうですが、図書館の本はできるだけ綺麗に扱いたいですよね☆
そして、書誌ページを一番上にして本ごとにコピーをホッチキスで留め、そこからは精読、レポートに使いたい箇所にマーカーを引きました。そして、使いたい箇所一覧表を手書きして、それを横に置いてレポートを書く、という感じにしていました。
大体、レポート1本あたり、5~10冊の参考文献を使っていたんですけど、資料を揃えられるかどうかで、すでにレポートの出来は決まっているようなものです。ワタクシの場合、テキストを読んで資料を揃えて、構成を考えるのに1~2ヶ月くらいかかって、実際にレポートを書くのは3日くらいでした(笑)。レポートの書き方、引用する際の注意事項等は以前「文学のレポートの書き方」で紹介しましたので、そちらをご参照ください。
という感じでしたが、お役に立てましたでしょうか?ワタクシは基本的に、参考文献は買わないようにしていました。というのは、どうせコピーするなら、図書館でやったほうが楽ですし… 費用はかさむかもしれませんが(汗)、貸出期間があるほうが、締め切りに追われてテキパキ作業を進められるからです(笑)。
意外と地元の図書館も侮れなくてですね、各国文学史の本は何度も借りましたよ。特に、アメリカ文学の巽先生の本は、多分1人で5、6回は借りたんじゃないかと思います(笑)。そんな本を読もうとする人は他にはいらっしゃらなかったようなので、遠慮なく(笑)。
あと、「社会学史I」のレポートを書くときは、県立図書館の蔵書と相談しながらテーマを決めました。書きたい人が何人かいたんですけど、そのうち1人の本はずら~っと貸し出し中… きっとどなたかが研究されているのでしょう、ということで、資料が一番多かった人を選びました。
それで思い出しましたけど、資料が少なすぎて断念してしまったレポートもありました。浅井了意の『浮世物語』について書いたときですね。福井県立図書館ではイマイチで、愛知県立図書館でもあれこれ文献を探し、一度はレポートを提出したのですが不合格。でもそれ以上新たな資料を見つけられなかったので、そのままに。。。
ということで、上手に参考文献を入手&利用して、いいレポートを書いてくださいね~☆ …大学は卒業できましたが、資料には愛着があるので、未だに捨てられずにそのまま置いてあります(笑)。