映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』(2014)

CHELSEA(復刻パッケージ)いただいた。懐かしい~☆

さて、今年を振り返って、印象に残ったのに感想を書いていなかった映画を。

『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ ( Les Heritiers / Once in A Lifetime )』(2014) 出演:アリアンヌ・アスカリッド、アハメッド・ドゥラメ

パリ郊外の公立高校の落ちこぼれクラスにやってきた女教師が、全国歴史コンクールに参加するようクラスを促す。テーマは「アウシュビッツ」 生徒たちは衝突を繰り返すが、やがて…。

これは実話をもとにした映画だそうです。ま、タイトルを聞いた段階で、クラスが更正して、コンクールでいい成績を収めるんだろうな~、ということはあらかじめ想像がつくわけですが(笑)、それでも感動しましたね。

フランスという国自体、さまざまな人種が入り混じっていて… 植民地政策の結果、アフリカ系の人も多いですよね、しかも自己主張してナンボ!というお国柄故、まあ、まとまらない(汗)。しかも、テーマがアウシュビッツということで、特定の民族であったり、宗教を信仰している人は、差別を目の当たりにして穏やかでいられるわけがありません。

そんなとき教師はどうするのか、というのは、ワタクシも仕事的に興味があるわけですが… 最初は、口やかましいおばちゃん、という感じを受けたので、これは生徒にいじめられて終わりなのではないか、と心配をしましたが、さすがベテラン!主導権は決して譲りません。派手なパフォーマンスをするわけでも何でもありませんが、結局生徒たちはちゃんと付いて行く。ちょっと不思議な感じもしましたが、凄かったですね。

また、生徒たちは、日本の高校生と比べて、とても大人っぽく見えましたね。さっき、いじめられるのではないか、的なことを書きましたが、それはいかにも日本的な発想でしたね。落ちこぼれているクラスほど、個人ではなくて集団で動くイメージがありますが、フランスの子たちは、それぞれがちゃんと自立しているように見えました。でも、助けが必要だったりと、年相応なところもあったりして、何かと興味深かったですね。

また、エンドロールでは、ワタクシが去年から勉強のお供によく聴いている、ルドヴィコ・エイナウディさんの曲で、またじーんと感動が深くなりました。

ということで評価は☆☆☆☆彡4つ半。歴史から学ぶことはたくさんあります。この映画のように、生徒たちが主体となって、歴史について調べて学んでいくと、より理解が深まると思います。暗記が大変な科目、で終わっちゃうと残念ですよね(汗)。

そんな感じで、フランスと日本の違いだったり、教育方法だったり、アウシュビッツからの生還者の声が聞けたり、実に興味深く、胸熱の映画でした。

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