先日投稿した、兼六園のさんぽの続編です。金沢城公園編、では行ってみましょう!
Table of Contents
金沢城公園
金沢城公園は、江戸時代の前田のお殿様の居城・金沢城の城跡を整備したものです。金沢城は、明治時代には陸軍省の管轄となったり、1950年~1995年までは金沢大学のキャンパスとして使われたりしていましたが、大学が郊外へ移転したので、その跡地を整備している最中です。
兼六園のガイドが終了した後、戻ったら金沢城公園のガイド希望者がいらしたので、二人で連れて行ってもらいました。
菱櫓(ひしやぐら)
五十間長屋の方に近づいていきましょう。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3075-300x225.jpg)
石垣を見てください。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3076-300x225.jpg)
違う色の石が積まれていたり、端は登りにくくするために、表面を平らにしていたり、いろいろと工夫されています。
橋爪門
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3079-300x225.jpg)
いよいよ城の真髄へ足を踏み入れる!という感じです。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3081-300x225.jpg)
裏側には、鉄砲や矢を放つ挾間(さま)や、工事現場の足場のような木が組まれています。有事には横に板を渡し、兵が上から敵を待ち構える!ためのものだそうです。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3083-300x225.jpg)
もちろん、上から敵を狙う準備も万全です!
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3084-300x225.jpg)
ちなみにこの菱形の敷石は、格式の高い敷き方で、限られた場所だけに許されるものだそうです。
五十間長屋
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3087-300x225.jpg)
外側と、内側とでは、窓の位置がずれています。外側から鉄砲玉が打ち込まれた場合に、内側まで届きにくくするためです。
中は別料金ですが、見学可能です。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3135-300x225.jpg)
ほらほら、昔のお城によくある、階段という名の梯子(笑)。上るの大変でしょうね。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3136-300x225.jpg)
敵が侵入したときには、この隙間から石などを落とします。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3143-300x225.jpg)
内部は金沢城の作りや歴史などの展示物があります。が、板張りなので、監視の係員さんが非常に寒そうでした。
二の丸御殿
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3133-300x225.jpg)
二の丸御殿の復元工事を行うための、発掘作業が行われています。
天守閣が消失した後、藩主の住まいや政務の場として金沢城の中枢を占めていた場所で、すごい数の部屋があった場所だそう!北陸新幹線金沢開業で、多大な経済効果の利益を得た金沢市は、お城を次々と復元していく予定なのだそうです。
…加賀百万石、前田のお殿様が凄いことは知っていましたが、金沢市もまた凄いんですね(笑)。
玉泉院
玉泉院丸庭園は、二代藩主・利長の性質の名前を取って作られたものだそうです。12月の初めでしたが、まだ紅葉が残っていました。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3092-300x225.jpg)
…太陽が眩しくてすみません(汗)。階段を降りていきます。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3097-300x225.jpg)
いい感じ☆
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3094-300x225.jpg)
後でしたから見るとよくわかりますが、この部分を山に見立てています。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3095-300x225.jpg)
水を流して滝に見立てていたのかもしれません。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3153-300x225.jpg)
いいですね。一回りお散歩できるようになっています。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3154-300x225.jpg)
こういう橋、めっちゃ渡ってみたい(笑)。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3158-300x225.jpg)
休憩所から。格子がいい感じ。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3159-300x225.jpg)
上にあった石垣が、山っぽく見えるのわかります?人工的に自然を再現している、というのは、枯山水的な感じがしますね。
極楽橋
本丸方面に行くにあたり、橋を渡ります。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3100-300x225.jpg)
人が多かったので、肝心の橋の写真がなくてすみません(汗)。こちらは、玉泉院丸庭園方面ですね。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3101-300x225.jpg)
こちらは、五十間長屋方面です。高所恐怖症の方はお気をつけください。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3102-300x225.jpg)
三十間長屋方面への階段なのですが、敵が上りにくいように、1段ずつの高さが違います。…左側には、現代人が上りやすいように、高い段のところには、補助段が入っています(笑)。
ちなみに、三十間長屋は保存修理工事中です。
本丸跡
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3107-300x225.jpg)
江戸時代に消失した本丸跡ですが、明治時代には陸軍の弾薬庫があったようです。なんとも、いろんな時代の面影が残っていますね。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3109-300x225.jpg)
普通に山登りですよ(笑)。ということで、五十間長屋、橋爪門あたりが美しく見えます。
ちなみに、金沢城は鉛瓦のため、時が経つほどに白っぽく見えていくのだそうです。鉛が使われているのは、薄くて軽いこと、雪が積もっても滑りやすいこと、有事のときには、弾丸として使えること(?)など、様々な理由があるそうです。
また壁は海鼠(なまこ)壁と言って、壁面に平瓦を貼り、目地に漆喰を盛り上げてなまこのように仕上げる手法だそうです。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3110-300x225.jpg)
二の丸御殿跡方面。工事用の壁で覆われているので、下からではよく見えなかったのですが、上からだと見えますね。
辰巳櫓(たつみやぐら)跡
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3128-1-300x225.jpg)
ホントに、ただの山登りですよ(笑)。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3130-300x225.jpg)
左手は兼六園、右手に金沢21世紀美術館が見えます。都会の真ん中に、こんなにも大きなアップダウンがあるっていうのは凄いですね。
石垣の積み方
ここで、様々な石垣の積み方について学習しました。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3117-300x225.jpg)
これは、天然の石をそのまま積み上げています。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3118-300x225.jpg)
ノミなどを使って、大きな石の角を加工しています。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3119-e1709990257673-300x224.jpg)
完全に加工した石を、隙間なく積み上げています。
で、どれがよいのかというのは、実はちょっと難しい。というのは、
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3120-300x225.jpg)
奥から順に、紹介した石積みなのですが、石の厚みを見てください。2番めのは石に奥行きがありますよね。こういうのは崩れにくいのだそうです。
2024年の能登沖地震で、金沢城公園の石垣も一部崩れたという報道がありましたが、おそらく一番手前の切石積みあたりではないのでしょうか?美しいですし、登りにくそうではあるのですが、弱点もあるんですね。
鼠多門(ねずみたもん)
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3161-300x225.jpg)
単純に、ねずみ色だから、という安易な由来(笑)。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3165-300x225.jpg)
玉泉院丸と、尾山神社を結ぶ橋です。2020年に再建されたそうです。
尾山神社(おやまじんじゃ)
ということで、そのまま、前田利家公とおまつの方をお祀りしてある神社に行きました。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3167-225x300.jpg)
背中に背負ってるの何!?と思って案内板を見てみると、母衣(ほろ)と言って、流れ矢を防ぐために、鎧の背にかけた布だそうです。
前田利家は、織田軍の母衣衆として、戦場の連絡役を務めていたのだそうです。ただ、敵に目に付きやすいというデメリットもあり、危険だったみたいです。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3170-300x225.jpg)
…『利家とまつ』は見ていなかったんですよねぇ。NHKオンデマンドでは、いつでも見れますけど☆ 今度見てみようかな?
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3171-300x225.jpg)
日光東照宮とかもそうですけど、偉人が亡くなると神様になるんですね。。。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3174-e1709991453819-260x300.jpg)
和漢洋3つが混在する珍しい門です。なんと形容したらよいのか(笑)。
そしてすぐそこは香林坊!という繁華街の真ん中なのに、自然がいっぱいの山を味わうことができた金沢城公園なのでした。
まとめ
残念ながら、ガイドさんが、すべての場所を網羅してくれたわけではありません。ざっと回ってから、行ってくれなかった場所は後で写真を撮りに戻ったりして、編集したものが今回のレポです。
もう一人の参加者が結構お城に詳しくて、あれやこれやと質問してくださったおかげで、いろいろと掘り下げたお話を聞くことができました。
それにしても、加賀百万石、そして金沢市は、お金ありますね(笑)。ただただ、凄い!を連発した、金沢城公園さんぽだったのでした。おしまい。
![](http://aotsuki-shizk.com/wp-content/uploads/2024/03/img_3175-1-300x225.jpg)